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2011年2月18日金曜日

CPC広告の投資対効果をどの様に計測していますか?



広大なWebやBlogの世界、そして書店には、偉大な広告配信システムであるGoogle AdWordsやYahoo!リスティング広告の活用方法を解説するコンテンツが溢れています。

今ここで、あらためてそれらと同様の内容を記す必要は無いですよね。そんなものを書いたら、このブログがコンテンツファームのごとき代物になってしまい、Google様からお咎めを受けるかもしれませんw

今回は、私が常々疑問と感じている事を、Twitterでは書き切れない程度の長さで記してみます。

人は、CPC広告やリスティング広告の予算を確保する際、稟議書に「効果測定が可能」だの「投資対効果(以下"ROI")が高い」といった、承認者層に「納得してもいいかな」と思わせる美しい言葉を並べます(この私の両眼が、何度もそれらを目撃しました)。

しかし...本当に「効果測定」を行って「ROI」を算出している企業は、全体の何%くらいだろう、と私はいつも寝付きが悪くなる程に心配しています。

これまでのエントリーでも触れてきましたが、そもそもサイトのパフォーマンスを
PV数やセッション数とかサイト滞在時間や新規/リピートビジター数あたりの数字でレポート化して、無知な上司に毎週提示しているだけの「アリバイ仕事名人」は(少数派だと信じたいのですが)確実に棲息しています。

ROIが「投資」vs「効果」である以上は、「効果」は必ず金額に換算しなければ、比較のしようが無いわけです。で、ビジターに期待するゴールが「商品の購入」である場合は、簡単に金額換算できます。

では、ゴールが「資料請求」「セミナー申込」「メールニュース会員登録」などの場合はどうしましょう?

そう、それらのゴール1件あたりの価値を金額に換算すれば良いだけですね。

「資料請求」「セミナー申込」「無料会員登録」それぞれを行ってくれたビジターの中の何%が電話やメールでの対話に応じてくれて、次に何%が商談に応じてくれて、さらに何%が見積や提案書の提出を受け付け、さらに何%がありがたく発注して頂いたかを記録していき、

総売上および利益を、コンバージョン(ゴール)の数で割れば、ゴール1件あたりの価値を金額に換算できます。

投資額は管理画面でいつでも確認できるので、CPC広告の「ROI」は実に簡単な作業で計算できます。

ところが...

コンバージョン>コンタクト>商談>見積・提案>成約 というファネル(Funnel、じょうご)の節目節目での数値を把握していない企業が、私には日本経済の行く末が心配になるほど多く存在すると見えています。

実際に「できてない」企業のマーケティング担当者の話を聞くと、

・当社には、SFA/CRMシステムが無いので数字を把握できない。

と仰る。「Excelでもできますよ」と進言し、実際にExcelシートをちょいちょいと作って差し上げると、今度は

・営業部門の協力が得られないので、数字を入力してもらえない。

と来る。それならば、

営業部門にとって、入力する事でメリットが得られる仕組みを考えれば良いのに。

例えば、営業プロセスのボトルネック(前述の、ファネルの節目節目の「細い」部分)を可視化できる様にするとか、Webから入ってきた貴重な見込客のフォロー状況を営業マネージャーがチェックできる様にするとか、あるいはCPC広告の予算を営業部門に賦課する事で、営業活動の生産性やROIに敏感になって貰う、とか。

そもそも、マーケティング担当者として「資料請求」「セミナー申込」「メールニュース会員登録」の、どの施策が最も効果的か?と自分で探求する意思が無い時点でアウト、完全なぶら下がり社員なのですが。


ところで以前、顧客/ビジターからのフィードバックは、とっても恐い?とのエントリーを書いて、お客様のご意見はしっかりと受け止めましょうねぇ、という優等生的な発言をした私を挑発するかのようにw、

顧客からのフィードバックは、役に立たないと仰る方がシリコンバレーにおられる事を知りました。

非常に面白そうな記事なので、ぜひ謙虚な姿勢で記事を読ませて頂いて、私の考えを述べさせて頂きます。


次回は、

「顧客からのフィードバックが役に立たない理由」

では、またのお越しをお待ちしております <(_ _)>