Pages

2011年4月13日水曜日

SEM・これだけはやってはいけない 10選



さて今日は、SEMについて「それだけはヤっちゃダメ」×10ヶ条を記してみます。ここでは、SEOを含まない狭義のSEMと言いますか、いわゆる「検索連動型リスティング広告」に限定した話題ですのでご了承を。

ダメ1. いきなり大量の予算を設定してしまう

例えば年間の総予算を獲得できたとします。それを単純に12等分して、最初の月から1/12の金額を上限設定するのは、お金の無駄遣いですから止めましょう。例えSEMに精通した人であっても、新しい商品、新しいキャンペーンとなれば、試行錯誤を経てROIが最適化されていくのが常です。先ずは少な目の予算上限設定からスタートしましょう。

ダメ2. ビッグワードに挑みかかる

「化粧品」とか「中古車」といったビッグワード単体での検索ボリュームは、月間で150万~200万件にも達します。これだけたくさんの潜在顧客がいる!とは間違っても思わず、手ごわい競合他社の広告がたくさん出てくる、と解釈しましょう。

自社のビジネスのテーマに沿った単語をひとつ、例えば「アンチエイジング」とか「輸入」などと加えるだけで、検索ボリュームはかなり減少しつつ、厳選された潜在顧客のみに向けて、少ない競合他社との勝負に持ち込む事ができます。

ちなみにキーワード探しについては、このブログの前回のエントリー、「キーワード探しは、自分探しの旅(サイトに適したキーワードを選ぶ)」もご参考にどうぞ。

ダメ3. ずさんな予算配分

以前、「AdWords-週1時間以内でできる、3つのチェックポイント」とのエントリーで、「成果に応じた、キーワードごとの単価設定」「ROIに応じたキャンペーンごとの予算配分」「最も効果的な時間帯に広告を掲載」といった事を書きましたが、まあそんな感じで、毎週1回、10分だけでも費やして、予算配分を必ず見直しましょう。

ダメ4. CPCの損益分岐点を考慮しない

こちらも上記と同じエントリーで、「売上とコストの関係を確認しよう」「入札単価と予算の最適化を図ろう」との呼びかけを行ってみました。損益分岐点に敏感になるのは当たり前のはずですが...会社のお金について損得に鈍感な人は、「ぶら下がり社員」認定ですね。

ダメ5. 登録したキーワードをチェックしない

これももちろん、定期的な(毎週の)チェックが前提になります。成果の低いキーワードがあれば、高い成果をあげているキーワードを参考に、より商品を具体的に表したものに変更しましょう。

ダメ6. SEOと全く同じキーワードばかりを選んでしまう

例えば本ブログの前回のエントリーを参考にしたりして、最重要キーワードや重要キーワード群を選び抜いた時の、キーワード管理リストを見直してみてください。それらのキーワードと、同じ意味だけど別の言葉、同じ意味を表す英語その他のポピュラーな外来語などはありませんか?CPC広告では、そういったワードで検索する人たちも想定して、キーワードリストに加えてみましょう。

ダメ7. 競合他社の広告テキストの偵察を怠る

広告グループの中で様々な広告テキストを作成し、クリック率を比較する必要があるのはもちろんですが、その際には「敵の戦い方」も偵察してテキストを考慮しましょう。「この広告テキストで勝負できるか?」は、競合他社が表示させている広告と比較するとわかりやすいはずです。

ダメ8. 季節性や地域性を考えない

例えば自動車でも、春夏秋冬、それぞれに応じた使い方や行き先がありますよね。様々な使用シーンを想像して、検索ワードに季節の変化を付けてみましょう。

また、「瞬!ワード」の様なサイトで、「今」検索数が多い、旬のワードを自社の商品と結び付けてみるのも良いかもしれませんね。

あとは、地域性。これは非常に大事です。遠方のお客様にはサービスを提供できない場合は、無駄なクリック=コストを抑えるために、必ず「ターゲット地域」(AdWords)、「地域ターゲティング」(Yahoo!リスティング)で、広告を表示させる地域を限定しましょう。

ダメ9. 「完全一致」や「除外キーワード」の設定を検討しない

デフォルトの「部分一致」だけでは、無駄な検索を呼び込んで、クリック率を下げる(=品質スコアを下げる)危険性があります。「完全一致」を使うと自社の商品にピタリとあったターゲットのビジターを誘い込める可能性がありますし、「除外キーワード」を用いると、同じ単語でも全く違う意味を持つものを検索しようとしているビジターを除外する事ができるのです。

...ちなみに、「クラウド」で検索すると、クラウドコンピューティング関係のサイトに混じって、美少女ゲームブランドについてのサイトや、某有名タレントのオフィシャルブログが登場したりします。こんなケースでは除外キーワードが活躍しそうですね。

ダメ10. むやみに検索して、広告を表示させてみる

これは企業内で非常にありがちな光景です。経営層から営業部門から技術部門から、果ては広告出稿の主体たるマーケティング部門まで、全社の至るところで自社のリスティング広告がどんな順位で、どの様なイメージで表示されるか確かめてしまう、そんな光景に覚えはありませんか?

クリックすると料金が発生するのでさすがに皆さん、クリックはしないと思いますが、クリックしなくても弊害が発生します。そう、クリック率が落ちる=品質スコアが落ちるのです。なんと恐ろしい。全社的に注意を喚起しておきましょうね。


さて、今日はこの辺で。

では、またのお越しをお待ちしております <(_ _)>