Pages

2011年3月3日木曜日

3分でわかる、AdWordsの「品質スコア」



ありがちな光景-マーケティング部門の責任者は、AdWordsについては知っている。「何となく」知っている。彼/彼女は、営業部門から「Webからのリードが少ない」と責められる。そして、部下に言う。「AdWordsの予算を増やして、検索結果の一番上に表示される様にせよ」

...検索結果を引き上げるための方策として、上限予算を増やして、キーワードのクリック単価を引き上げる事は、間違いではありません。が、それだけでは予算の無駄遣いです。

Googleは、広告がクリックされる事で収益を得るわけですから、クリックされやすい良質な広告を高く評価して、目立つところに配置するアルゴリズムも用いています。この評価指標が「品質スコア」で、AdWordsに関わる人は下記の公式を記憶しておかねばなりません。

AdWords広告の掲載順位は、(入札価格)×(品質スコア)=(広告ランク) によって決まる。

つまり、予算を増やさなくとも、品質スコアを改善すれば、広告の効果は大きくなるわけです。

品質スコアを確認する手順はこちら。

さて、品質スコアは下記の要因で決定されます。

Googleと検索ネットワークの場合

  • キーワードと広告の過去のクリック率(これが最大の要因と思われます)
  • 検索クエリと広告テキストとの関連性(次に大きな要因はこれですかね)
  • キーワードと広告テキストとの関連性(これも大きい)
  • アカウントの履歴(アカウントの全ての広告とキーワードのクリック率。新しいアカウントは当然不利)
  • ランディングページの品質(これも重要。広告との関連性をはじめ、操作性、表示速度など)
  • 広告が表示される地域でのアカウントの掲載結果
  • その他の関連性(内容は非公表)

コンテンツネットワークの場合
  • 広告およびキーワードとサイトとの関連性(最大の要因)
  • 広告が掲載されるサイトや、同様のサイトでの過去の広告の掲載結果
  • ランディングページの品質(広告との関連性、操作性、表示速度など)
  • その他の関連性(内容は非公表)


では、品質スコアを改善するためには、具体的に何をすれば良いのか?

  • 「広告のゴール」をいま一度確認する:次の3点を常に渇望して、狙い通りのビジターを呼び寄せる事にフォーカスして活動しましょう。「クリック数を増やしたい」「クリック率を上げたい」「ROIを上げたい」。

  • AdWordsアカウントを構成しなおす:AdWordsアカウントは、「アカウント」-「キャンペーン」-「広告グループ」の階層構造となっているわけですが、商品やターゲット顧客に合わせてキャンペーンと広告グループを分類する事は、 品質スコアの改善に寄与します(もちろん、効率的な管理にも有効)。特に注意すべき点として、広告グループにたくさんのキーワードを詰め込み過ぎない事と、広告グループ間で重複するキーワードを使う事は避けましょう(異なる広告グループに同一のキーワードを設定すると、自分自身と競合してしまいます)。

  • わかりやすく、ターゲットが明確な広告を作成する:広告をクリックしようとしているユーザーを混乱させたり、裏をかいたり、騙したりしようと企む事は厳禁です。「シンプルで、よりわかりやすく」これがあなたが広告を書く際のモットーであるべきです。そして、必ず広告グループの中で複数の広告をテストして、どれが最も効果的か、そうでないかを指標で見極めてください。

  • ランディングページを最適化する:前述の様に、ランディングページのクオリティはAdWordsの品質スコアを構成する重要な要素です。ページの構成としては、正しくSEO設計されているサイトは、AdWordsでも高く評価されると考えて良いでしょう。つまり、ページ内に検索キーワードと広告テキストに沿った内容が、検索エンジンが解釈しやすい形で配置してあるか?が重要です。そして、ビジターの視点で、ランディングページを起点とするリード生成プロセスまたは購入プロセスを注意深く検証してください。一般的には、サイト内でのクリック数を減らす事で、ユーザーは欲する情報に達しやすくなります。なお、コンバージョン状況を改善するためには、Googleウェブサイトオプティマイザーが有効に活用できます。

  • 関連するキーワードとプレースメント(ディスプレイ広告の場合の掲載場所)を注意深く選択する:キーワードとプレースメントターゲットの関連性が高くなるほど、未来の顧客は広告を発見しやすくなり、品質スコアも向上します。「絞込み」を怠る事は簡単ですが、量と質はイコールとなりません。キャンペーンに含めるキーワードとWebサイトについては、自分自身が最も厳格な批評役となって、厳しく分析しましょう。

  • 常にテストし、結果を追跡する:CPC広告においては「設定して、忘れる」行為は最悪です。品質スコアの向上に限らず、マーケティング/プロモーション担当者としては、「現状に満足しない」「追跡、テスト、追跡、テストを果てしなく繰り返す」を基本的な振る舞いとしたいものです。

...毎回、思いつきでトピックを決めていますが、そろそろ
「Googleウェブサイトオプティマイザー」について書き散らかしたくなってきました。

では、またのお越しをお待ちしております <(_ _)>